目次
死亡から納骨までの手続き
市区町村での手続き
①死亡届の提出
死亡届は死亡診断書と一体になっていて、通常は医師が渡してくれます。
②火葬許可証の交付
火葬許可証は、火葬の許可が下りたことを証明する書類で、市町村役場が出します。
この許可証がなければ、火葬することはできません。
③故人が公営墓地の使用者の場合は、使用者の名義変更手続き
火葬場での手続き
①火葬許可証を提出し、火葬する
②埋葬許可証を受け取る
火葬許可証に、火葬場職員が記入押印したものが埋葬許可証です。
墓地管理事務所での手続き
①埋葬許可証の提出
他の墓地や納骨堂から遺骨を移す時は、以前の墓地管理者が発行した改葬許可証または収蔵証明書を提出します。
②墓地使用許可証の提出
③当日の確認
カロートをあけるための手続きや、持参すべきものを確認します。
納骨に必要な書類・届出、必要なもの
火葬した焼骨をお墓に納骨する際には埋葬許可証が必要です。
人が亡くなると、市区町村役所に死亡届の提出と火葬許可証の申請を行い、火葬許可証の交付を受けます。
火葬許可証は、火葬の際に火葬場に提出すると、火葬終了後には記入押印し返却されます。
これが埋葬許可証となります。
新しくお墓を建てる場合には、火葬してから納骨するまでに1年以上かかることもあります。
埋葬許可証は紛失しないように、きちんと管理しましょう。
多くの場合、火葬場で係員が骨壺を納めた白木の箱に埋葬許可証を一緒に入れてくれます。
包みを開いて確認しましょう。
納骨する墓地では、管理者に埋葬許可証を提出し、墓地の使用許可証を提示します。
納骨式に必要なもの
- 遺骨
- 埋葬許可証 … 骨箱の上に乗せられていることが多いので、包みを開いて確認します。
- 墓地使用許可証 … 紛失した場合には再発行の手続きをします。
- 印鑑 … 管理事務所での手続きに必要な場合があります。
- 遺影
- 位牌
- 線香
- 供花
- 供物
- 数珠
- 僧侶へのお布施 … 必要に応じて石材店や墓地管理者への謝礼も準備します。
- 引き物
墓の整備は前もってすませておきましょう。
石材店が立ち会わない場合は、遺骨を包む布や軍手、掃除道具なども必要です。
また、墓地は風が強い場所にあることが多いので、防寒具や雨具、風よけのためのろうそくカバーなども役に立ちます。
納骨の時期・タイミング
納骨の時期には特に決まりはありません。
ただし、納骨の際は、納骨式を行います。
納骨式はあまり大げさにせず、故人の近親者、親戚とごく親しい友人で行います。
日時が決まったら、案内状を送って参列をお願いします。
すでにお墓がある場合
すでにお墓がある場合は、追善法要と納骨式を行います。
お墓があっても開眼供養が済んでいない場合は、納骨式の前に開眼供養を営みます。
お墓がある場合には、四十九日法要の際に納骨するケースが多いです。
- 四十九日忌法要(僧侶による読経と参列者の焼香)
- 墓地に移動しての納骨法要(僧侶による読経と参列者の焼香)
- 僧侶と参列者で会食
という流れになります。
ただし、地方によっては、葬儀当日の火葬後に初七日の法要、四十九日の法要をあわせて行い、納骨もすませてしまうところもあります。
なお、四十九日法要とお墓での納骨法要は別のものですので、僧侶の装束が異なり、一緒に営むことはできません。
お布施も別々で準備するようにしましょう。
お墓がない場合
お墓がない場合は、建墓して納骨するのが一般的です。
新しい仏のためにお墓を建てる場合、多くは四十九日や一周忌法要の納骨にあわせて完成となります。
そのため、追善法要、お墓の開眼法要、納骨式を一緒に行うのが一般的です。
四十九日法要には間に合わないことも多いので、一周忌までを目安にして、遅くとも三回忌までに納骨を済ませましょう。
墓石はできていなくても、カロートが完成している場合は、墓石の代わりに白木の墓標を建てておき、納骨を行うこともできます。
お墓を探すには?
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お墓の完成までは遺骨を自宅に安置してもOK
お墓が完成するまでは遺骨を自宅に安置しておいても構いません。
床の間などに台を置いて祭壇を作り、安置します。
すぐにお墓を建てられない場合には、寺院や墓地の一時預かりの納骨堂に遺骨を預けることもできます。
納骨式の準備
①施主の決定
施主とは、法要の主宰者のことで、一般に葬儀・告別式に喪主だった人が務めます。
②日時の決定
四十九日や一周忌の法要に合わせることが多いです。
一周忌の場合は命日または命日よりも前に設定します。
日程は、菩提寺の僧侶との相談も必要です。
一周忌法要の日に開眼法要、納骨式を行う場合は、寺院の本堂などで一周忌法要を行い、そのあと、墓地に出向いて、開眼法要、納骨式を行います。
卒塔婆供養を行う場合には、卒塔婆供養の依頼もしましょう。
ただし、行わない宗派もあるので僧侶に相談します。
もし、寺院墓地以外の墓地で、依頼できる僧侶がいない場合には、僧侶を派遣してくれるサービスお坊さん便などを利用しましょう。
③石材店、墓地の管理者への連絡
石材店、墓地の管理者に連絡し、打ち合わせておきます。
納骨の際には、拝石やカロートのふたを動かしたりするので、事前に墓地の管理事務所と石材店に連絡して準備してもらいます。
石材店には、墓石か墓誌(法名碑)への戒名(法名、法号)の彫刻なども依頼します。
④墓地の整備
植木の刈り込みや、墓石の清掃、花入れなどの備品の点検を行います。
⑤墓地の管理事務所への連絡
カロート(納骨棺)を開けるための手続きや、持参すべきもの(印鑑など)を確認します。
⑥会食の手配
法要後は、参列者を会食でもてなします。
最近は料亭のほかホテルを会場にすることも多いです。
法要後の会食を寺院で行うなら、住職にお声かけしたほうがよいでしょう。
辞退された場合は、お布施とともに御膳料を包むとよいでしょう。
⑦参列者の決定、連絡、出欠の確認
親戚や友人など、招く範囲を決めます。
案内状を発送し、出欠の返事をもらいます。
⑧引き物の手配
引き物は、参列者の手土産とします。
表書きは、粗供養・志、水引は黒白か双銀の結び切りです。
水引の下に施主の姓を書きます。
⑨僧侶への謝礼の用意
寺院、僧侶への謝礼は、法要前のあいさつをする際に渡します。
⑩喪服の準備
納骨では、施主・遺族は喪服を着ます。
⑪お墓参り用品の確認
ろうそくや線香など、必要なものを準備します。
納骨には僧侶を必ず呼ばないといけないのか?
宗教を問わない霊園の場合、僧侶は必ずしも呼ぶ必要はありません。
家族で判断しましょう。
納骨式当日の流れ
納骨式の当日は、遺骨、遺影、位牌とともに埋葬許可証、墓地の使用許可証、印鑑を持参します。
遺骨は故人の配偶者か、配偶者がいない場合は、故人と最も血縁の深い人が運びます。
遺族は喪服を着ます。
本堂などで一周忌などの法要の後、墓前に移り、開眼供養、納骨式を営みます。
①追善法要
寺院などで読経、焼香をします。
その後、僧侶と参列者は墓前に移動します。
②開眼法要
新しい墓に納骨する場合に開眼法要をします。
宗派により、墓所建立法要など呼び方は異なります。
墓前で読経、焼香をします。
③納骨式
墓掃除→納骨→荘厳(花、供物、線香、ろうそく)→僧侶による読経の順で進みます。
施主または遺族代表が遺骨(骨壺)をカロートに納めます。
墓前に祭壇を設けて、読経を焼香をします。
石材店とともに前もって納骨し、その後僧侶による読経が行われる場合が多いです。
④会食
料亭、ホテルなどに席を移して、食事をします。
僧侶が出席できないときは、御膳料を包みましょう。
納骨式の寺院への御礼
白封筒で用意し、法要が始まる前に、施主が渡します。
御布施
読経への謝礼です。
表書きは、寺院の活動にあててもらう意味を込めて、御布施、御経料、御礼などです。
毛筆か筆ペンで、普通の墨で書きます。
神式の場合は御祭祀料、キリスト教の場合は御礼にします。
無地の白封筒を利用して、のしはなしにし、水引もつけません。
喪主の名前は、御布施よりもやや小さめに毛筆か筆ペンで、普通の墨で書きます。
四十九日や一周忌に開眼供養、納骨法要をあわせて行う場合は、御布施も上乗せします。
控室なども使わせてもらう場合は、その使用料も考慮します。
5万円~10万円が相場と言われています。
寺院や地域によって異なるので、石材店に相談したり、直接寺院に尋ねてもよいでしょう。
御車代
寺院と墓地が離れている場合に用意します。
表書きは、御車代です。
1万円が目安です。
御膳料
僧侶が会食に欠席する場合に支払います。
表書きは、御膳料です。
1万円~2万円が目安です。
石材店への御礼
納骨法要では、通常石材店や墓地の管理者にもお礼を包みます。
表書きは、志です。
金額は1万円前後が目安です。
遺骨を遠隔地のお墓に納骨するときの運び方
郷里にある遠方のお墓などに納骨する場合には、遺族全員が納骨に立ち会う必要はありません。
故人と血縁の深い人が2人以上で遺骨を運びます。
移動中は遺骨を手元から話さないようにしましょう。
乗り物の中でも網棚に上げるようなことはせず、膝の上において両手で支えるようにします。
1人ではトイレに行ったり、切符を買ったりするときに、どこかに遺骨を置かなくてはなりません。
そんなときに、2人いれば、交代で遺骨を持つことができます。
納骨式に出席する場合
納骨式へ出席する場合の服装
納骨式の場合、寒色の地味なデザインの洋服でも構いません。
ただ、どんな服装で行けばよいかを直接聞いてみてもよいでしょう。
納骨式へ出席する場合の持ち物
納骨式には、お金を持参します。
仏式では表書きを御仏前とします。
神式では玉串料、キリスト教式では御花料とします。
毛筆か筆ペンで普通の墨で書きます。
のしはなしで、水引は黒白、双銀、黄白などの結びきりにします。
キリスト教式は無地の白い封筒にします。
名前は御仏前よりやや小さめに贈り主の氏名を毛筆か筆ペンで普通の墨で書きます。