最近は宗教にとらわれない葬儀も行うケースが増えており○○さんを偲ぶ会という形式で追悼儀礼を行うこともあります。
決められた式次第やスタイルはありませんが、和やかなうちにも、故人を供養するおごそかな雰囲気を保つことが大切です。
ただの会食で終わらないよう、意義のある会にしましょう。
偲ぶ会の服装
偲ぶ会では、喪服でなくても構いません。
服装は自由で構いませんが、シンプルで地味な色の服装が無難です。
男性
濃紺やグレーのダークスーツを着ます。
女性
地味な色のスーツかワンピースで、光る素材の生地や派手なデザインの服装は避けます。
子ども
地味な色の服装にします。
偲ぶ会に持参するお金
偲ぶ会に持参するお金の表書きは、御花料(おはなりょう)または志(こころざし)とします。
毛筆か筆ペンで普通の墨で書きます。
白無地の封筒を利用して、のしはなしで、水引もなしにします。
御花料よりやや小さめに氏名を、毛筆か筆ペンで普通の墨で書きます。
包む金額は、1~2万円が相場です。
主催者側は、お香典に関しては、無宗教だから金品を受け取ってはいけないというルールはありません。
受け取る場合は引き物(返礼品)を準備するのが一般的です。
辞退する場合は、案内状に明記するか、連絡時にその旨を伝えます。
なお、友人主催の場合は、会費制にすることもあります
偲ぶ会の準備の進め方
①日時を決める
四十九日に合わせるなど葬儀からあまり日をおかないほうがよいです
②会場を決める
自宅以外で行う場合はホテルなどの情報を集めておく
③招く人への連絡
葬儀の参列者を中心に呼びかけます
④司会者・進行役を決める
カジュアルな会では司会者を立てないこともありますが進行役は必要です
⑤当日の演出を決める
次のような多少の演出を盛り込むと印象深い会になります
- 祭壇のデザインの工夫
- 献花
- メモリアルコーナー
- 参列者からのお別れの言葉
メモリアルコーナーを設ける方法
思い出の品をただ並べただけでは、散漫な印象になりがちです。
それほど広くないスペースなら、趣味、家族団らんなどとテーマを決めた上で、関連する写真や愛用品などを飾るのも1つの方法です。
写真は、いろいろな年代のものがあると参列者の感慨も深くなります。
写真には、「家族旅行にて(父 ○歳)」のように、ひとこと添えるとわかりやすくなります。
偲ぶ会の進行例
- 参列者入場・遺影への献花
- 開会の挨拶
- 献杯・会食
- 参列者から故人へ贈る言葉、スライド上映 など
- 参列者への謝辞
- 閉会の挨拶
偲ぶ会での開会の挨拶の例
施主(遺族の場合)
皆様、本日は亡き○○のために、お集まりくださいまして、誠に有難うございます。
通夜、葬儀は故人の意思により、私ども身内のみで行いました。
ただ、皆様もご存知のとおり、○○はにぎやかなことがとても好きで、趣味のお仲間とも、ことあるごとに集まっては、親しくさせていただいておりました。
そこで、○○に皆様とお別れする場をもたせたい、また皆様にもお別れをしていただけましたらと願い、本日の会を催しました。
今日は、○○もこの会場のどこかに座っているような気がいたします。どうぞごゆっくり、○○とともにお過ごしいただけたらと思います。